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令和4年度事業報告

2022年度の事業報告

令和4年4月1日から令和5年3月31日まで


1 事業概要
(1)災害支援活動
①埼玉県鳩山町(令和4年7月台風4号)
埼玉県鳩山町社協では災害対応の経験が無く、比較的小さな災害であったため支援に入る団体も殆どなかった。そのため、鳩山町社協スタッフに対して家屋保全についてのノウハウを提供すると共に、被災家屋に対しても注意点等アドバイスを行いながらサーキュレーターを設置し、乾燥を進めた。


②石川県小松市(令和4年8月大雨災害)
石川県小松市では、大きな水害の経験が無かったため、社協スタッフに対して家屋保全についてのノウハウを提供すると共に、被災家屋に対しても注意点等アドバイスを行いながらサーキュレーターを設置し、乾燥を進めた。


③福井県南越前町(令和4年8月大雨)
福井県南越前町では、災害対応の指示が出せるスタッフが不足していたためVネットに対して支援要請が入った。最も被災程度が厳しい地域の対応をアドバイスして欲しいとの依頼に対して調査を実施。しかし残念ながら、その地域では被災家屋の半数以上が取り壊される方向となった。


④静岡県焼津市・静岡市(令和4年台風15号)
焼津市の被災地域から、Vネットのスタッフを通じてサーキュレーターの貸出し要請が入ったため、サーキュレーターを運び込み、家屋保全のアドバイスを行いながら設置し、乾燥を進めた。その他、重機による土砂の除去、給湯器等の設置など、様々な要請に対応する支援活動を実施した。また、社協からの要請で、地域の支援活動関係者に対する災害対応のアドバイスも行った。




⑤トルコ・シリア地震支援活動
トルコ・シリア地震の支援活動として募金を募り、ワールドビジョン・ジャパンによる現地の支援活動のために送金した。

(2)災害と考えられる事象に対する支援活動
①新型コロナウイルス感染者・自宅待機者支援事業(買い物代行)
飛騨地域の新型コロナウイルス感染者及び自宅待機者に対する買い物代行事業を実施し、利用された方からは「どうして良いかわからなかったが、本当に助かった。」等の声が寄せられた。
②飛騨地域福祉事業所新型コロナウイルス感染対策支援事業
飛騨市の福祉事業所に対して、新型コロナウイルス感染対策事業としてアクリル製飛沫ガードの提供を行った。

(3)災害に強い地域づくりに関する活動
①災害ボランティアネットワークの構築
埼玉県鳩山町、石川県小松市、静岡県焼津市等の災害支援活動を通じて、被災地域の社会福祉協議会やボランティア団体とのネットワーク構築を進めた。これにより、災害時の相互支援や資機材の提供等、様々な連携事業が進められるようになったと考える。
②技術ボランティアネットワークの構築
岐阜県、岐阜県社協とともに、技術ボランティアによる活動を円滑化させるため、ネットワーク構築を進めた。
他県の災害現場における現状を報告し、岐阜県における改善点等を提案した。
③農業災害ボランティアセンター設置準備事業
岐阜県、岐阜県社協、JAとともに、農業災害が発生した際に備えるため、農業災害ボランティアセンターの設置準備活動を進めた。  

令和3年度事業報告

2021年度 特定非営利活動法人Vネット活動報告書

(1)災害支援事業
①2020年度雪害ビニールハウス解体支援事業
【事業実施地】岐阜県白川村
【被災状況】2020年度の豪雪により、飛騨地域では多くのビニールハウスが倒壊した。そのうち、白川村荻町で被災した3棟については、農作業をやめる方向ということもあり、手がつけられない状態のままとなっていた。
そのため、世界遺産である飛騨白川郷の荻町地区では、解体撤去を願う声が少なくなかった。
【事業実施日】7月中旬に現地を確認し、7月26日~27日に事業を実施。
【支援内容】
・倒壊したビニールハウスの解体
・農業関係資材の処分(農業は続けない意向だったため)
【参加者】Vネット及び関係者5名、地元のサポート5名
【反 響 等】ご本人だけではなく、地域の方からも「合掌集落の環境が改善されて嬉しい」と喜んでいただくことができた。
【事業支援】一般社団法人パチンコ・パチスロ社会貢献機構、ご寄付いただいた皆さま



②2021年8月豪雨災害支援事業(岐阜県)
【事業実施地】岐阜県白川町等
【被災状況】令和3年8月豪雨により、8月11日、白川町を流れる飛騨川の増水により、白川でバックウォーター現象が発生。それにより、数十戸が浸水被害を受けた。
八百津町の被害についても調査したが、地元の方のみで対応可能とのことであったため、支援対象から除外した。
【事業実施日】8月15日に現地を確認し、8月16日~17日に事業を実施。
【支援内容】
・浸水した家屋から家財道具の運び出し
・泥等の除去
・カビが発生する恐れのある壁等の解体
・消毒(塩化ベンザルコニウム)
・サーキュレーター(送風機)設置(送風機は9月3日に回収)
【参 加 者】Vネット4名
【反 響 等】これまでも何回か水害にあっている地域であるが、「こんなに良くしてもらうのは初めて」「対応方法がよくわかった」などの声があった。
【事業支援】一般社団法人パチンコ・パチスロ社会貢献機構、ご寄付いただいた皆さま



③2021年8月豪雨災害支援事業(広島県)
【事業実施地】広島県(広島市、安芸高田市、北広島町)
【被災状況】令和3年8月豪雨により、広島県内各地でも浸水被害が発生。しかし、新型コロナの感染対策として、県をまたぐ往来が規制されていたこと等により、ボランティアのマンパワーとノウハウが集まり難い状況となっていた。
【事業実施日】2021年9月7日~11月19日
【支援内容】広島市西区災害ボランティアセンター、安芸高田市災害VC、北広島町災害VCに対して以下の支援を実施した。
・家屋の乾燥を進めるためのサーキュレーター貸出し(被災家屋への設置は各VCで行った)
・新型コロナ感染対策として、災害VCで使用するアクリル飛沫ガードを提供。
【参 加 者】Vネット2名
【反 響 等】初めて被災する地域ではサーキュレーターによる乾燥の重要性が理解されていなかったが、貸し出しを行ったことにより乾燥の重要性が認識されたように思われる。
【事業支援】一般社団法人パチンコ・パチスロ社会貢献機構、ご寄付いただいた皆さま



④2021年度雪害ビニールハウス解体支援事業(岐阜県高山市)
【事業実施地】高山市
【被災状況】豪雪によりビニールハウスが倒壊(5棟)。
【事業実施日】2月23日
【支援内容】
・倒壊したビニールハウスの解体
【参 加 者】Vネット2名



⑤火災家屋解体支援事業
【事業実施地】岐阜県白川村
【対応前状況】2月に白川村の大型入浴施設が火災で一部焼失し、一人が亡くなった。地域にとっても重要な施設だったが、再建に向け課題も多い状態となっていたため、地元有志から解体支援の要請があった。
【事業実施日】3月上旬から打合せを始め、3月22日~30日に実施。
【支援内容】
・火災で焼失した部分の解体(バスケットボールコート1面半程度の広さ)を、建設業者との
コラボで実施した。
・全国からボランティアを集めて支援を促進(県外ボランティア:東京都、千葉県、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県、愛知県、三重県、大阪府)
【参 加 者】Vネット15名、その他地元の方も含めて延べ約150名
【反 響 等】施設の代表者から「火災が発生したときは、どうして良いのか途方に暮れていたが、ボランティアの皆さんに支援してもらったことによって、必ず再建させると前向きになることができた。今後、どこかで災害が発生したら、今度は自分がボランティアとして被災した方の力になりたい。」との言葉があった。
また、地元建設業者からも、Vネットのスキルやボランティアの力の大きさに驚く声があった。
【事業支援】一般社団法人パチンコ・パチスロ社会貢献機構、ご寄付いただいた皆さま





(2)新型コロナウイルス感染対策支援事業
①飛騨地域福祉事業所新型コロナウイルス感染対策支援事業
【事業実施地】高山市、飛騨市、下呂市
【対応前状況】令和2年度は公的支援等により感染対策を行うことができたものの、令和3年度は公的支援もなく、感染が拡がる中で対策をどうしようか悩む福祉事業所が多い状態となっていた。
【事業期間】5月~10月
【支援内容】
・感染対策としてアクリル製飛沫ガード、ビニール製飛沫ガードの提供
・感染対策についての質問に対して、専門家等に確認して回答
・その他感染対策のアドバイス
【反 響 等】対策を充実させることにも費用が必要となることから、前年度からの引き続きの支援に対して、多くの事業所から喜びの声が届いた。
【事業支援】日本郵便年賀寄付金配分事業、ご寄付いただいた皆さま





②飲食店等新型コロナウイルス感染対策支援事業
【事業実施地】高山市、飛騨市、下呂市、白川村
【対応前状況】感染がおさまらない状況の中、飲食店では感染対策をどのように充実させたら良いのかわからない状態のままとなっていた飲食店もあった。
【事業期間】4月~8月
【支援内容】
・感染対策としてアクリル製飛沫ガード、ビニール製飛沫ガードの作成
・感染対策についての質問に対して、専門家等に確認して回答
・その他感染対策のアドバイス

③新型コロナウイルス感染者及び濃厚接触者支援事業
【事業実施地】高山市、飛騨市、下呂市
【対応前状況】新型コロナウイルスに感染したり濃厚接触者になった方の中からは、買い物ができなくて困っているという声も聞かれる状態となっていた。
【事業期間】2月~3月
【支援内容】
・日用品等の買い物代行

(3)防災力向上支援事業
①技術ボランティアネットワーク構築事業
【事業内容】岐阜県が進める「技術ボランティア受入れ体制の構築」に対し、技術ボランティア活動を行う団体として、受入れ体制の構築事業を進めている。この事業は、令和4年度も引き続き検討が進められる予定。

②農業災害ボランティアセンター設置準備事業
【事業内容】岐阜県が進める「農業災害ボランティアセンター立上げ体制の整備」に対し、農業ボランティアセンターの立上げ手法等をアドバイスし、県内各市町村及び社会福祉協議会に対して、農業災害ボランティアセンターの立上げについて理解していただくよう訪問事業を行っている。この事業は、令和4年度も引き続き行われる予定。  

令和2年度活動報告




NPO法人Vネット 2020年度活動報告



1. 被災地支援事業

(1)2020年7月豪雨災害支援活動
①期間:2020年7月11日~9月27日
②事業地:岐阜県高山市秋神地区
③事業内容
【支援活動開始】
2020年7月豪雨により、熊本県を中心とする九州各地及び岐阜県飛騨地域に甚大な被害が発生。
高山市では、孤立地域が出るほど甚大な被害となったため、Vネットは高山市社会福祉協議会及び朝日町まちづくり協議会などと協力体制を構築して災害ボランティアセンターを設置し、被災地支援活動を行いました。
【ボランティア不足】
全国的に新型コロナウイルスの感染拡大が心配されていた時期であったため、技術を有するボランティアを集められない、一般ボランティアも集まり難いなどの課題が発生。
そのため、「家屋の解体」「重機やチェンソーを用いた活動」等の技術を要する活動については、Vネットのメンバーに加えて天理教ひのきしん隊など友好団体からの協力を得ながら事業を進めました。
また、一般ボランティアについては「飛騨地域内限定」で募集がかけられたものの、なかなか十分な数を集めることはできませんでした。
【家屋の保全】
水害で最も大切なのは、「浸水被害を受けた家屋の保全」。経験のあるボランティアを集めることができなかったため、必要な部分については、集まったボランティアに対してVネットのスタッフから保全方法を丁寧に説明しながら作業を進めました。
ここで特に重要なのは床下の対応。これをしっかり行わないと、その後家屋がカビだらけになったり、匂いが取れなくなってしまうこともあります。
湿度が高いとカビやすくなるため、できるだけカビが生えないように水分を少なくした状態できれいに仕上げなければなりません。
泥を除去した後は送風機などを設置して、しっかり乾燥させることも必要です。
これらについて、家主さんと打合せをして納得をしていただきながら作業を進め、多くの喜びの声をいただくことができました。
【家屋解体・土砂除去等】
倒壊の恐れや土砂が流入して使えなくなった建物については、重機やチェンソーを使って解体作業を行いました。
また、流れてきた土砂は重機を使って除去し、倒れる危険性のある立木もチェンソーで伐木を行いました。
(高山市朝日町では、重機2台、不整地運搬車1台、ダンプ2台、チェンソー1台を使用。)
【事業の成果】
初動対応が早く、これまでの知識と経験を活かすことができたため、カビ等の繁殖を防ぎ、その後対応する建築業者からも「ここまで対応してもらっているとやり易い」という感想をいただくなど、被災家屋のダメージを最小限に抑えることができたと考えています。
また、重機やダンプなどを用いて民地に流入した土砂や流木等を除去した結果、被災された方の時間的・金銭的・精神的な負担を軽減し、早期生活再建にも資することができたのではないかと思います。
④寄せられた感想
「経験のある団体が担当してくれたことで、家屋の傷みも最小限に抑えることができたと思う。本当にありがとうございました。」などの声を多くいただくことができました。
⑤参加ボランティア数:約700人
⑥直接事業費:159万円(主な支出は重機・ダンプ等レンタル料、交通費など)







(2)岐阜県の災害準備活動を支援
①農業ボランティアセンター立上げ支援
岐阜県では、風雨等による農業施設への被害に対し、ボランティアを集めて支援する体制が整っていないため、JAや社会福祉協議会などが「農業ボランティアセンター」を設置できるようアドバイザー的に体制づくりの支援を行っています。
②水害被災家屋の保全マニュアル作成支援
岐阜県では、水害で被災した家屋の保全を行うボランティアのマニュアルが作成されていなかったため、Vネットの知識と経験を活かして改訂の作業を支援しました。


2. 新型コロナウイルス感染対策事業

(1)障害福祉サービス事業所感染対策支援事業
①期間:2020年8月6日~2021年3月31日
②事業地:岐阜県高山市, 飛騨市, 下呂市, 白川村, 郡上市, 中津川市, 恵那市, 白川町, 東白川村(前記地域は、ECMO等による集中治療が可能な病院まで車による搬送で1時間30分以上必要である医療脆弱地域として対象とした。)
③事業内容
【事業目的】
全国的に新型コロナウイルスの感染が拡大し、その対策が課題に…。「ECMO等による集中治療ができる病院まで遠い」「密になり易くクラスター発生の危険性が高い」という不利な条件が揃う障害福祉サービス事業所の感染を防ぐため、「飛沫ガードの設置」「対応方法がわからない点の解消」を進め、地域の安心度を高めることを目的としました。
【対応確認】
対象地域の障害福祉サービス事業所を訪問し、「感染対策方法」「感染対策でわかり難い点」を聞き取り調査し、わかり難い点については、岐阜県や感染症専門医などに相談の上、理解していただけるように回答しました。
【飛沫ガード設置】
飛沫ガードが必要と思われる場所については、採寸して事業所と必要な大きさや形を決めて作製。多くはアクリル製で、場所によって置き型と吊り型を使い分け、ビニールを使用することもありました。
【事業の成果】
民間の事業所では、その多くで「どのように対応したら良いのかわからなかった」「アクリルの飛沫ガードを設置したいと思っていたが、補助金では全体をまかなうことができなかった」など、困ってみえる所が多かったと感じました。
事業を行うことにより、対象地域の障害福祉サービス事業所における感染対策レベルは確実に上がったと考えます。
④寄せられた感想
「どう感染対策をしたら良いのかわからなかったが、Vネットさんに対応してもらって安心度合いが高まった。本当にありがとうございました。」など、感謝の声が多く寄せられました。
⑤直接事業費:243万円(主な支出は飛沫ガード作製資材、交通費など)
⑥無償提供した飛沫ガードの枚数:約1,000枚








(2)民間事業所感染対策支援事業
①期間:2020年5月11日~2021年3月31日
②事業地:岐阜県高山市, 飛騨市, 下呂市, 白川村など
③事業内容
【事業目的】
全国的に新型コロナウイルスの感染拡大が課題となり、民間事業者もどのように対応して良いのかわからない状態に…。そのため、各事業所からの相談に答えながら飛沫対策を行い、地域の感染を抑止することを目的としました。
【飛沫対策】
感染対策の相談を寄せた事業所は、医療施設、高齢者施設、障がい者施設、宿泊施設、飲食店、一般事業所など多岐にわたり、その多くが「どのように対策を行えば良いのかわからない」「どこに頼めば良いのかわからなかった」と言われていました。
相談をいただいた事業所を訪問し、必要なサイズ、形態を確認して依頼者に納得していただいた上で設置。
最初は高山市内の建築業に携わる皆さんにご支援いただき、感染リスクが高いと言われる飲食店が集まる地域の対策を、飲食店の皆さんにもご協力いただきながら進めました。
その後は、アクリルの加工や取付け方法を工夫しながら、約80事業所の感染対策を行わせていただきました。
※この事業は、飛沫ガードを設置した事業所から相応の対価をいただいて実施しました。





NPO法人Vネットの活動は、ジャパン・プラットフォームからの助成及び多くの皆さまからのご協力によって成り立っています。
2021年度も、「涙を減らし、笑顔を増やす活動」を目指して頑張りますので、ご支援賜りますよう宜しくお願い申し上げます。